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遮熱塗料を科学する!「遮熱塗料効果」を解説!

2023.12.19
環境に配慮し、自宅の快適性とエネルギー効率を高めたいと思う人は多いでしょう。
遮熱塗料は、太陽の熱を効果的に反射し、室温を適切に保つ助けといえるかもしれません。

しかし、遮熱塗料の効果や選び方がよくわからない方は多いと思います。
この記事では、遮熱塗料の基本的な知識と実際の効果について解説します。

□遮熱塗料の基本的な理解とその効果



遮熱塗料という存在があることを初めて知った方も多いかもしれません。
ここでは基本的な事項をまとめましたので、3つに分けて紹介していきます。

*遮熱塗料の定義と作用メカニズム



遮熱塗料は、赤外線を反射して、熱を遮る塗料とされています。
太陽の光は、紫外線、可視光線、そして赤外線から構成され、特に赤外線は熱エネルギーに変換されやすい性質を持つのです。
遮熱塗料はこの赤外線を反射し、塗膜の下にある素材の温度上昇を防ぐ効果があります。

*遮熱と断熱の違い



遮熱と断熱は、しばしば混同されますが、異なる性能を指します。
遮熱は赤外線を反射し熱エネルギーの吸収を防ぐのに対し、断熱は熱の移動を遮ることを意味するのです。

*高日射反射率塗料との関連性



一般財団法人日本塗料工業会によると、遮熱塗料は正式には「高日射反射率塗料」と定義されています。
これは、遮熱塗料の主な機能が、太陽の熱を反射することにあるためです。

□遮熱塗料の実際の効果とその検証



遮熱塗料が実際にどれほどの効果をもたらすのか、は、非常に重要な問題でしょう。
この節では、実際の実験データや環境省の調査結果をもとに、遮熱塗料の効果を以下に解説します。

1.室温の変化
遮熱塗料を用いることで、夏の室温を平均で1.8度抑制できると環境省の調査では報告されています。
これは体感温度においては、約2.0度の温度抑制効果となり、明らかに快適性の向上をもたらすのです。
このデータは、遮熱塗料の効果が直接的に室内の温度や快適性に影響を与えることを示しています。

2.屋根の表面温度の変化
夏場の屋根の表面温度は、遮熱塗料を用いることで、平均として7.8度から7.3度抑制できます。
これにより、屋根材そのものの劣化速度を遅らせる効果が期待できます。
遮熱塗料は、屋根材の寿命を延ばし、長期的なメンテナンスコストの削減にも貢献する可能性があります。

3.電気代の削減効果
遮熱塗料の利用により室温が下がるため、冷房の使用頻度が減少し、これが電気代の削減につながります。

しかし、冬場は室温が上がらず、暖房費がやや上がったという報告もあります。
これらをまとめると、年間の空調にかかる電気代は通常の塗料と比べてある程度の範囲内で削減されることがわかりました。

このように、遮熱塗料は夏季の室温抑制や電気代削減に効果がある一方で、冬季の暖房費増加の可能性も指摘されています。
この点を考慮し、遮熱塗料の適用による全体的なコストパフォーマンスを検討しましょう。

□まとめ



遮熱塗料は、夏の厳しい暑さを和らげ、快適な室内環境を提供する効果があります。
室温の抑制、屋根の表面温度の低減、そして電気代の削減は、遮熱塗料の明確な利点として挙げられます。

しかし、冬季の暖房費が増加する可能性もあるため、ホームオーナーは全体的なコストパフォーマンスを考慮しなければなりません。

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