赤錆は、家の外壁に発生すると見た目を損ねるだけでなく、建物の劣化につながる可能性があります。特に、金属製の外壁の場合、放置すると深刻な問題を引き起こすことも。今回は、赤錆の原因を2つの主要な側面から解説し、そのメカニズムや予防策、そして専門家への相談が必要なケースについてご紹介します。赤錆への理解を深め、ご自宅を守りましょう。
もらい錆とは、すでに錆びている金属製品から、雨水や風などによって錆が他の場所に付着し、新たな錆が発生する現象です。例えば、雨どい金具やベランダの手すり、自転車などが錆びている場合、そこから発生した錆成分が雨水に溶け込み、外壁に付着して錆が発生します。錆びやすい金属製品は、外壁から離れた場所に保管・設置するなどの対策が必要です。
もらい錆が発生しやすい状況としては、錆びやすい金属製品が外壁の近くに存在すること、風雨の影響を受けやすい場所であることなどが挙げられます。特に、雨水が流れやすい場所や、風の影響で飛散しやすい場所では、もらい錆が発生しやすいため注意が必要です。また、錆びた金属製品を放置しておくと、錆の進行が加速し、もらい錆の原因となる可能性が高まります。
もらい錆の予防策としては、まず、外壁の近くに錆びやすい金属製品を置かないことが重要です。どうしても置く必要がある場合は、錆びにくい素材の製品を使用したり、定期的に錆の除去と防錆処理を行うことが効果的です。また、雨水が外壁に直接当たるのを防ぐために、雨どいなどの排水設備を適切に整備・メンテナンスすることも重要です。
赤錆は、鉄が空気中の酸素と水と反応して酸化することで発生します。この反応は、鉄の表面に水分が浸入し、酸素が供給されることで促進されます。鉄の酸化は、電気分解のような化学反応であり、鉄原子が電子を失い、水と酸素と結合して酸化鉄(赤錆)となります。この反応は、湿度が高いほど、また、塩分などがあると加速します。
赤錆が発生しやすいのは、鉄や鉄を含む合金です。特に、表面に傷やへこみなどがある場合、あるいは、塗装が剥がれて金属が露出している場合は、赤錆が発生しやすくなります。また、海沿いの地域など、塩分濃度が高い環境では、赤錆の発生が加速します。
金属の劣化による赤錆の予防策としては、まず、高品質の素材を使用することが重要です。また、定期的な塗装やコーティングを行うことで、金属を酸素と水から保護し、錆の発生を防ぐことができます。さらに、表面に傷やへこみなどが発生した場合は、速やかに補修を行うことが重要です。
赤錆を発見したら、その程度や発生場所によって対処法が異なります。軽微な錆であれば、市販の錆落とし剤などで対処できる場合もありますが、広範囲に渡る錆や、外壁内部にまで及んでいる場合は、専門業者に相談することをお勧めします。専門家は、適切な診断を行い、原因特定、そして最適な補修方法を提案してくれます。
この記事では、赤錆の原因として「もらい錆」と「金属の劣化」の2つの主要な側面を解説しました。もらい錆は、近隣の錆びた金属製品からの影響で発生し、金属の劣化は、鉄の酸化による化学反応で発生します。それぞれ発生しやすい状況や予防策を理解することで、赤錆の発生を抑制できます。しかし、深刻な赤錆を発見した場合は、専門業者への相談が重要です。早めの対応が、建物の寿命を延ばすことに繋がります。定期的な点検と適切なメンテナンスにより、建物の美観と安全を保ちましょう。
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