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Feb
圏論(Category Theory)とは,数学のさまざまな分野の対象を,矢印(→)の図で示すことによって,統合し,単純化,効率化できる,という観点から発展した,シンプルかつ強力な数学の理論です。
ICT分野においては,圏論の矢印を関数と捉えられることから,当初は関数型プログラミングをはじめとした領域で応用されましたが,今世紀に入り,クラウド,ビッグデータ,IoT,AI(人工知能)や,DL(ディープラーニング)の時代において,複雑な要求の単純化と,平行性(Concurrency)の確保に不可欠な「考え方」となり,具体的には,ラムダ抽象,矢印(マップ)とその合成・分解・反転,クロージャー,ファンクタ,モノイド,モナド,遅延評価,参照透過性,不変値,No Side Effect などの「考え方」が,クラウドサービス,プログラミング言語,データ処理設計等,様々な領域で,Googleを筆頭とする,数々の成功例を生み出しており,今後,コンピューティングの基礎を支える理論とされています。
数学理論の純粋な表現は,ICT の設計に,普遍性のある保証をもたらします。いつ,どこで,誰が(何が)実行しても,論理の破綻しない保証です。この保証を得ることで,使えるリソースのある限り,どのような規模の処理も設計可能となります。数学理論の純粋な表現を追求し,ICT業界に多大な影響を与え続けている,関数型言語と,その影響を理解することで,IT技術を牽引する人々が,いわば,理想(数学)と現実(ICT)のギャップを,どのように埋めようとしているのか,その考え方を身につけましょう。
「S08 論理学の考え方(根拠を説明する技術)」に,ご参加された方には,圏論に,矛盾のない"自然"を追求する,論理学の考え方を見出していただければ,「考え方シリーズ」の考案者として,幸いです。
「ICTを支える『考え方』シリーズ」のページ では,シリーズ全体の解説,各トピックの解説,過去開催分の勉強会資料,および,参加者の皆様の声をお届けしていますので,ぜひ,ご参照ください。本シリーズでは,過去に開催しましたトピックも含め,同じトピックを複数回開催予定であり,各トピックは,個別にご参加可能です。
1 導入編
圏論とは
圏論の「考え方」が重要になったICT的背景と,解決すべき問題。
2 基礎編
圏(Category)の定義から,関数(Function),集合(Set),群(Group),
モノイド(Monoid),ラムダ抽象(Lambda abstraction),プログラミング言語との関係まで。
*PPT資料と,主にHaskell,それから,F#,C#,Excel等を使用したデモを交え,
*圏論の考え方を体感する試みです.上記言語の知識は必要ありません。
3 応用編
ファンクタ,モナド,並びに,LINQ及びRxと,圏論の応用としての考え方.
論理学,数学,計算理論,プログラム(アルゴリズム),自然現象と,モナド。
4 まとめと主な参考資料等
圏(Category),集合(Set),クラス(Class),モノイド(Monoid),群(Group),ベクトル空間(Vector space),関数(Function),マップ(Map, Morphism, function, 射),ドメイン(Domain),コドメイン(Codomain),ラムダ抽象(Lambda abstraction),エンドウマップ(Endomap),アイデンティティ要素(Identity element),アイデンティティマップ(Identity map),合成マップ(Composite map),アイデンティティ規則(Identity property),アソシエイティヴ規則(Associative property),ファンクタ(Functor),自然変換(Natural transformation),モナド(Monad),双対(Dual),不変値(Immutable value),参照透過性(Referential transparency),遅延評価(Lazy evaluation),副作用(Side Effect),LINQ(Language INtegrated Query),Rx(Reactive Extentions),MapReduce,平行性(Concurrency),Haskell(プログラミング言語),etc.
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〒102-0093 東京都千代田区平河町1-4-3平河町伏見ビル2F
※コーヒー&スナック無料.その他ドリンク(有料)あり。
※初回参加,もしくは,連絡先に変更のある方は,お名刺をご用意いただけると嬉しいです。(利用目的は下記.)
「eLVイベント情報配信」「ニュースレターの配信」「イベント・サービス企画のための調査・分析 」この他,収集目的がある場合は,収集時に通知いたします。
2019年2月17日(日曜)
時間 | 内容 |
---|---|
12:00 - 12:30 | 受付 |
12:30 - 12:35 | 主催者挨拶 |
12:35 - 17:00 | 本編(随時休憩 :-) ) |
17:00 - 17:30 | ディスカッション&雑談タイム ※19:00頃まで,疑問解消OK! ※コーヒー&スナック無料. ※ビール¥250- ¥チュウハイ¥150- 各種ソフトドリンク¥50~用意しております. |
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※ICTを支える「考え方」シリーズのページ
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